市民科学・リビングサイエンス|市民科学研究室

市民による学習、研究調査、運動の重層的な実現から
みえるもの (7/7)

9.まとめ

 市民科学研究室の活動を例にして、NPOがSTS問題に効果的に取り組むための条件を探ってきた。それは市民科学を成立させるための要件ともみなすことができる。

学習、調査研究、運動の3つの活動は、市民科学の営みにはどれも不可欠の要素だが、それらは次のように意味付けることができるだろう。



・学習……知ることをとおして、非専門家である市民が専門的問題に調査研究の主体として関わり得る可能性や、問題関心を政治的行動・選択に媒介させる可能性を高めていく。

・調査研究……明確な課題設定のもとに、政治的効力をもつ客観的な知的発見をめざす。

・運動……問題発生の現場とのかかわりを深めながら、調査研究成果が問題解決や状況改善にどう寄与できるかを探り、それを阻んでいる政治システムの問題を照射する。 こうした狙いのもとに、学習と調査研究と運動の3者をうまく連動させることが重要であることがわかる。すなわち、調査研究の狙いをどう定めてデザインし、その成果にいかに政策的効力をもたせるかという運動的意図を明確にする一方で、調査研究それ自体をアカデミズムからの専門的評価に耐える水準にまで引き上げる努力を(人材育成を含めて)組織的に展開することである。


7/ 7


・模索の蓄積が科学を変える
・リビングサイエンス:生活を基点に科学技術を
・市民からの信頼を支援を得る科学研究のあり方とは
これまでの10年をふりかえって
社会が求める"市民科学者"とは
STSから見た物理リテラシー
市民のための科学と科学技術基本法
開かれた理科教育に向けて
運営委員を体験して


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はじめに
科学技術社会問題の解決におけるNPOの役割
市民研の活動(1)学習部門
市民研の活動: 調査・研究部門
市民研にみる「専門性」と「横断性」
社会問題解決のための4機能
市民科学研究室「電磁波PJ」の活動概要
4つの機能からみた電磁波PJの活動の分析
まとめ

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