月刊「市民科学」
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2008年5月発行の「市民科学」の第16号
「子どもと携帯電話」の気がかりな話
〜babycom mook vol.4 特集『これからの電磁波対策』より転載
上田昌文(市民科学研究室)
携帯電話は20世紀の末に登場し、瞬く間に社会に浸透しました。日本では2007年5月の時点で、契約者数は1億人を突破し(携帯電話97,580,300+PHS 5,028,200=1億260万8500件)、今では9割の世帯が所有していることになります。これほど短期間にあらゆる人々が買い求めるようになった技術もめずらしいでしょう。 エネルギーや物質の面でみたときに私たちの社会を「石油依存社会」と呼ぶことができるのなら、携帯電話なしにはもう生活が成り立たないと思えるほどの普及率に達した今の社会を「携帯電話依存社会」と呼んでも差し支えないと思われます。携帯電話は、その便利さを誰もが享受するようになった反面、いくつものやっかいな問題を引き起こしていることも見逃すわけにはいきません。
一つは、携帯電話のマイクロ波を曝露することで生じる健康への悪影響に対する不安です(これに加えて、このマイクロ波がもたらす電子機器への誤差動の問題も指摘しなければなりません)。次に、常習性や過度の依存がもたらす心理面や生活面での影響があります(携帯電話に投じられる金と時間の大きさゆえに、生活が相当変化してしまった人も少なくないのでは?)。そしてIT機器としての多機能化やそこへの個人情報の集積などと関連するネット社会特有の危うさ・脆さの問題です。 これ以外にも、公共性との兼ね合い(公共空間の私物化)といった“マナー”に属するだろう事柄や、固定電話の減少、環境負荷(廃棄物問題)、基地局の設置をめぐるトラブル(住民合意不在の設置が生む事業者と住民の軋轢)といった様々な問題を抱えています。
ここでは「携帯電話電磁波が子どもの健康に悪影響をもたらす恐れがある」という点を中心にお話します。(続く…)
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2008年5月発行の「市民科学」第16号 