月刊「市民科学」
それぞれの号に掲載されている記事・論文の全文は、 2008年5月発行の「市民科学」の第16号 書評『食料の世界地図』食料の世界地図 最初に手にとって、これはいい本だなあ、と感じた。読み進めるうちに、少し残念な本であることがわかった。だが、読み終えて、やはり必読の好著であると確信した。 食糧の問題が日本を、そして世界を賑わわせている。最近の話題でいうと、「毒入り餃子」・「爆食中国による高級食材の買占め」・「エタノール増産による穀物価格の上昇」などであろうか。これらの問題の後ろ側にひそむ食糧生産・流通の根本的問題について、豊富でカラフルな図表と簡潔でわかりやすい文章によって、「眼から鱗が落ちるように」わからせてくれるのが本書である。 たとえば、第26章の「フード・マイレージ」を読むと、毒入り餃子問題の本質は、「中国の食品加工工場の劣悪な衛生管理体制」や「一部の中国人が持っている強烈な反日感情」というよりも「食料の長距離輸送にともなって距離と時間に比例して増加する一般的リスク」であると考えたほうがわかりやすいということが理解できる。(…続く) |
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