月刊「市民科学」
それぞれの号に掲載されている記事・論文の全文は、 2008年1月発行の「市民科学」の第12号 危機管理の重要性と一市民としてのかかわり
「スパインボード」を使った緊急搬送の実演 これまで何故「危機管理」に取り組んできたかをお話させていただくと、外資系企業におよそ30年勤務し、その過程で、企業経営の危機管理に問題を感じていた事が背景にあります。企業において何故、同じような事件・事故・災害が繰り返 されてしまうのか、と言う疑問があります。多くの一流企業で不祥事が発生し、永く培ってきた大事なブランドを傷つけ、あるいは企業の存続までも脅かす結果となったことは恐らく人々の記憶にまだ残っているものと思います。これをきっかけに、独りよがりではありますが、危機管理の必要性を訴えたいと取り組んできました。 最近、再び企業の危機管理の問題がクローズアップされ、メディアを賑わしています。自然災害についても同様な事象がみられます。新潟県中越地震では、阪神淡路大震災の教訓が活かされなかった事例が報じられ、約3年後の今年、新潟県中越沖地震で、再び、新潟県中越地震の教訓が活かされていない事例が報じられました。危機管理に関する問題が依然として解消の方向に向かっていないようです。著書「地震対策 - 危機管理が企業を守る」(2005年6月 パピルスあい発行)の冒頭で「危機管理は企業の事業継続に不可欠であります。しかし、危機管理を行っていない企業が多い。」と注意を呼びかけました。『広辞苑』によると、「危機管理とは不測の出来事が引き起こす危機や破局に対処する政策・体制で、経済危機や平和の危機、テロやハイジャック、大規模地震などの自然災害に際して行われる」とあります。企業はこの不測の事態に何故備えができていないのだろうか、と考えを巡らしてきました。「出来事」に関する事例・情報を集め、また、危機管理について機会ある毎に学習、体験を積み重ねてきました。いくつかの貴重な知識・体験を挙げると、米国カリフォルニア州立特別訓練校(CSTI: California Specialized Training Institute)の地震コースに参加し、米国の災害対策の標準的対応方法(ICS: Incident Command System)を学ぶことができたこと、特定非営利活動法人危機管理対策機構(CMPO)の災害時対応・危機管理の啓蒙活動に参加し、スタッフとして企業、地方自治体、あるいは特定行政機関の災害時の緊急対応訓練に参加し見聞を広げ、疑似体験が得られたこと、そして、特定非営利活動法人事業継続推進機構(BCAO)に設立当初から企業の事業継続(BCP/BCM)の啓蒙推進活動に参加できたことなどがあります。また、その過程で同じ志をもつ多くの仲間と一緒に危機管理の輪を広げることに貢献できたことは私にとって貴重な収穫でした。(続く…) |
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